お話を伺った方
電動工具事業部 第二営業部 部長 兼 ホームセンター担当 鈴木 宏武 様
営業力の強化や生産性向上に向けて営業BPOを検討されている方
こまめなフィールド営業を展開したい方
人件費などの固定費を抑制したい方
急増する販売代理店(店舗)等に迅速・綿密に対応したい
営業の生産性を向上したい
固定費を抑制して費用対効果を上げたい
BPO
営業力強化と生産性向上を実現する営業スキームの構築と営業関連業務の委託化
営業委託により対応中の店舗の販売実績がアップ
導入から1年未満ではあるが、生産性向上が見えつつある
電動工具事業部 第二営業部 部長 兼 ホームセンター担当 鈴木 宏武 様
世界トップクラスの自動車機器サプライヤーとして、日本国内はもとより、グローバルに展開をされているボッシュ株式会社(以下、ボッシュ)。新たなテクノロジーを活用した消費財・建築関連など、様々なフィールドへ活躍の場を広げています。
こうした事業・製品・サービスの拡大に伴い、市場から求められる営業領域も年々拡大。同時に、生産性の向上が課題となっています。
「現在、私たち電動工具事業部の主な販売チャネルは、いわゆるプロユーザー向けの販売代理店、ホームセンターをはじめとする量販店、ECモールなどのオンラインという3チャネルになります。近年はオンライン販売の比率が高まっていますが、ホームセンターなど量販店の新規出店や規模拡大も増加しており、対応が急務となっています。また、変化が激しいマーケットで勝ち抜くためには、生産性をより高いものにする必要があります。ドイツ企業のボッシュは、世界中に販売網を持ち、常に各地の生産性が確認・検証されています」(鈴木氏)
このように拡大・多様化する販売チャネルやお客様に迅速かつ綿密に対応していくためには、営業体制を増強する必要がある一方、社員を増やせば固定費が増加し、生産性向上は困難です。そこでボッシュは、営業分野の一部をアウトソースすることを検討。同社のバックオフィス業務を長年委託しているベルシステム24に相談されました。
「ベルシステム24は私たち電動工具事業部のバックオフィスを支えていただいており、実績と信頼があり、相談させていただきました。営業の経験値がどの程度かという懸念はありましたが、これまで委託している代理店様からの受発注やお問い合わせ、在庫管理などで迅速に丁寧に対応いただいているので、営業分野においてもお客様からのご意見やご要望に速やかに対応いただけるだろうと考えました。また、バックオフィス業務と営業サポート業務の窓口を一本化することで管理工数面でのメリットも生まれ、今後のシナジーも期待できると感じました」(鈴木氏)
このボッシュからの相談に対し、具体的な営業支援策を練り、営業力強化と生産性向上を企図した提案を行いました。
ベルシステム24がボッシュへ提案した営業支援策は、大きく「体制面」と「業務面」に分けられます。
体制面では、当社と連携して今回のプロジェクトを進めるパートナー企業を選定し、全国規模での店舗販売サポートを行うとともに、店舗の状況やお客様の声を迅速・的確にボッシュへフィードバックする、という営業スキームを提案しました。店舗対応はパートナー会社が担当し、ベルシステム24はラウンダー(店舗対応者)からの問い合わせ対応やパートナー会社のハンドリング、ボッシュとの綿密な連携など、窓口として事務局を運用するという体制です。それにより、安定した現場対応を実現することはもちろん、細かな確認や質問はベルシステム24が引き受け、ボッシュ側の負担を軽減することを目指しました。
そして業務面では、店舗対応業務に加え、量販店の新規出店時や店舗改装時の設営業務、実演販売業務など、営業に付随する多様な業務まで定常とスポットの両面で実施することを提案。加えて、ラウンダーや実演販売員からスピーディーに情報を吸い上げ、ボッシュへ報告・共有する点まで見据えた業務設計を提案しました。
このベルシステム24からの提案内容が受け入れられ、2022年5月からボッシュの営業BPOがスタートしました。
現在(2023年2月時点)、ベルシステム24が実施しているボッシュの営業関連業務は、①店舗への営業対応業務、②量販店の新規出店時や店舗改装時の設営サポート業務、③実演販売業務です。そして、これらの実務を円滑に回していくために、運用面で様々な工夫をしています。
1点目が、運用事務局はボッシュのバックオフィス業務を担当しているベルシステム24の管理者とコミュニケーターが兼務する、ということです。それにより、運用にかかるコストを抑制しています。また、既存の管理者・コミュニケーターはすでにボッシュの事業や製品知識を習得しているため、スムーズな運用が実現可能となっています。
2点目が、ボッシュへ負担がかからないよう、ラウンダーや実演販売員からのエスカレーション対応はベルシステム24の運用事務局が引き受ける、ということです。状況によっては、店舗ご担当者・ラウンダー・ベルシステム24が三者間通話を行い、ベルシステム24が直接お客様対応を行うこともあります。
3点目が、ボッシュへのスピーディーな情報共有と連携です。運用事務局では、ラウンダーや実務販売員からの日々の報告書をとりまとめ、その情報を的確にボッシュへ報告し共有。一方、ボッシュからの依頼や要望も運用事務局がとりまとめ、ラウンダーや実務販売員が素早く対応できるようハンドリングしています。また、日々の情報共有だけでなく、月次での報告会も実施。両社がより計画的・戦略的に営業活動ができるよう取り組んでいます。
その他にも、パートナー会社への業務研修の実施や、営業資料・製品パンフレット・販促グッズなどの発送手配を運用事務局が行い、ラウンダーや実演販売員が丁寧かつ細やかな店舗対応ができるようサポートしています。
これらの営業BPOがスタートしてから約10カ月たった現在、すでに効果が生まれていると鈴木氏は語ります。
「ラウンドしていただいている店舗の販売実績が上がり、生産性も向上しています。スタートから1年未満ですが、当初掲げていた目標に達しており、ベルシステム24のアクションに満足しています」。
さらに、鈴木氏はサポート体制について次のように続けます。
「営業は業務や関わる人の範囲が広いため、迅速な相談やレスポンスが不可欠です。その点において、ベルシステム24は日常業務の報告がスピーディーで、お客様の声がすぐに私たちに届きます。また、当社からの相談に対しても素早くレスポンスいただいており、その対応力とスピードの速さは段違いだと感じています。まさに、当社のプロパー営業と変わらない報告・連絡・相談を実現されています。このように安心してお任せできるサポート体制を構築いただいており、とてもありがたいですね」。
取り組み開始から1年未満ではあるものの、「営業BPOをさらに拡大していきたい意向を持っている」と鈴木氏は語ります。
「このプロジェクトの最終的なゴールはもっと高いところにあると考えているため、今後は委託する地域・業務内容ともに拡大していきたいと考えています。そして、当社の社員がもっとコア事業に集中できるよう、将来的には下支えの部分をお任せ出来ればと思っています」。
その上で、鈴木氏は「お互いにまだ改善できることがある」とも話します。
「約10カ月間、営業BPOに取り組んでみて、お互いに改善すべき課題も見えてきました。今後は改善と努力を積み重ねて共にレベルアップし、よりお客様の満足を得て、正しい成果につなげていくことが目標です」。
そして、ベルシステム24にはより高い水準を突き詰めてほしいと期待を語ります。
「すでに、ベルシステム24のアクションによって成果が上がっていますから、今後は段階的にKPIを高めていきたいと考えています。そのためにも、より営業的なスキルを高めながら、ベルシステム24が幅広く培ってきた経験やノウハウから、当社が気づかない部分への提案をお願いしたい。さらなる営業力強化、生産性向上に期待しています」(鈴木氏)。
ボッシュ株式会社 様
1939年7月17日、ドイツで設立。日本では1911(明治44)年に事業を開始。以来、4つの事業領域(モビリティ ソリューションズ、産業機器テクノロジー、エネルギー・ビルディングテクノロジー、消費財)において強固な基盤を築き上げ、日本のお客様のニーズに応じたサービスや製品を提供し続け、日本社会の生活の質の向上に取り組んでいる。資本金170億円、連結売上高3,040億8,200万円、単独売上高2,943億9,900万円(2021年1月~12月実績)