CONTACT CENTER Wiki リコール
トラブル時にこそ問われる企業の対応力
顧客ロイヤルティを維持するためには、製品不具合のようなトラブルへの迅速な対応が不可欠です。顧客を最大限尊重した対応が求められます。トークスクリプトも、リコールをコールリーズンとする温度感の高い顧客対応用に用意しておく必要があります。
製品不具合を顧客に対して明らかにした場合、入電数の大幅な増加が予想されます。センターはリコール以外の入電も処理する必要があるため、リコールによる入電数の増加でセンター全体のサービスレベルの低下につながる事態を避けることが求められます。そのため、製品不具合が発覚した時点で入電数の増加を想定し、リコール専門の部署を立ち上げておく、といった対応が必要になる場合もあります。
スピーディな対応を実現するために
製品不具合によるリコール対応では、スピーディな対応が求められます。製品不具合により顧客に根付いた不信感が、対応に時間がかかればかかるほど払拭しにくくなってしまうからです。1人顧客のロイヤルティが低下してしまえば、企業全体のイメージダウンとなることもあります。
そのため、顧客が被った被害を鑑み、顧客を最優先とするフローの確立が必要です。リコールを受け付けるチャネルはコールセンターですが、迅速な対応のためには回収、返品受付を他の物流業者へと依頼することもあります。良品へと交換されるまでは、代替品を顧客のもとへ届けるといった決断も必要となってきます。フローを可能な限り一元化することで、対応にかかる時間は短縮されます。
また、電話対応そのものが顧客ロイヤルティを下げることのないようにする取り組みも重要です。コミュニケーターにはある程度の裁量を与えておく、トークスクリプトを刷新しておく、といったことが必要となるケースもあります。なお、コミュニケーター自身の経験や、管理者によるサポートも大切です。
担当の開発部門等と事前にクライシス対策に関して打ち合わせることも、リコールの対応に時間をかけず、かつ他の業務を圧迫しないフロー確立でのキーポイントとなります。