CONTACT CENTER MANAGEMENT KNOW-HOW コンタクトセンター運営ノウハウ テクノロジー編

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音声基盤(PBX)について

日々進化を続けるコンタクトセンターに関する様々なテクノロジー。その中でも、コンタクトセンターの要とも言えるPBXについてご説明します。

SUMMARYコンタクトセンターに関するテクノロジー概要

コンタクトセンターのテクノロジーは、電話だけでなく、Webの活用によるチャネルの拡大にともない、大きく進化してきています。ベルシステム24では、高度化・複雑化するコンタクトセンターのテクノロジーを以下のようにプロットし、それぞれの領域の先進テクノロジーについて、研究と実装を進めています。
コンタクトセンターTIPS「テクノロジー編」では、コンタクトセンターの構築や運用を行う上で必要なこれらのテクノロジーについて解説していきます。

ABOUT PBX1.コンタクトセンターの要、PBXとは

「テクノロジー編」の01では、コンタクトセンターの音声基盤であるPBXについてご説明します。
現在では、大きく進歩し、求められる役割も複雑化しているPBX。その機能を理解するために、まずは基本に立ち返ってみましょう。

PBXの正式名称はPrivate Branch Exchange。日本語に直すと「構内交換設備」となり、構内の電話通信の切り替えを行うコンピューターのことを指します。
複数の回線と電話機を収容し、コールの分配や回線を効率よく使用することが主な役割です。
PBXの基本機能には次のようなものがあります。

【PBXの基本的な機能】

1.内線通話
同じPBXに収容されている電話機同士で内線通話を可能にする。

2.モニタリング
同じPBXに収容されている電話機の通話のモニタリングを行う。

3.内線転送
通話中の通信を、同じPBXに収容されている内線電話機に転送する。

4.ACD機能
PBXに着信したコール(呼)を、設定した条件をもとにコミュニケーターに振分ける。

5.待ち呼(待機呼)
PBXに着信したが、応答可能なコミュニケーターがいなかった場合、PBX内でACD(Automatic Call Distribution=自動着信呼分配装置)の機能により、一旦保留にすることが可能。この保留にされているコール(呼)を待ち呼と呼びます。

6.レポート機能
受信時の通話時間、後処理時間、応答件数、応答率、呼損件数や発信時の通話時間、発信件数、通話料金などのレポートを出力する。

HISTORY2.PBXの進化の歴史

ベルシステム24が創業した1980年代、電話と言えばアナログの信号で音声をやりとりするアナログ電話であり、コンタクトセンターの基盤となるPBXもアナログPBXの時代でした。しかし、80年代の後半になり、日本国内の通信環境は大きく変化していきます。

1988年4月に旧NTT(現在はNTT東日本・西日本)によってISDNサービス「INSネット64/1500」が商用化され、デジタル回線サービスとして提供が開始されます。このインフラとしての通信回線のデジタル化によって、1980年代後半にはPBXもデジタルに移行していきました。このPBXのデジタル化により、様々な通信サービスの判別が可能となります。更に回線の収容効率も上がり、コンタクトセンターの機能は大きく進化しました。

この通信のデジタル化が進んだ時代、PBXはACD機能やCTI機能を取り込みながらさらなる進化を遂げていきます。ソフトウェアベースでPBX機能やCTI(Computer Telephony Integration)などの機能を含めて提供する「unPBX」もその一つ。中小規模のセンターを保有する企業では、このunPBXの導入も積極的に進められました。

そして2000年代に入り、デジタルからIP化へと進化する通信環境に合わせ、新たに登場したIP PBXが普及。内線電話網とコンピューターネットワークが統合できることで、機能が強化されるだけでなく、集中管理によるコンタクトセンター運用コストの削減なども実現されるようになったのです。

PRESENT3.PBXの現在とこれから

2010年代に入り、様々な分野でキーワードとなった「仮想化」。PBXにおいても例外ではありません。
2015年現在、PBXはクラウド化され、プライベートクラウドから、さらにはパブリッククラウドの方向へと進んでいます。

そして、このPBXのクラウド化は、コンタクトセンターの構築や運用におけるコストの削減や、お客様へのより迅速な応答、効果的なBCP対策による事業継続性の確保など、企業に大きなメリットをもたらしています。

私たちベルシステム24においても、2011年に自社の音声基盤のクラウド化を実現。全国にあるコンタクトセンター拠点を結び、約15,500席(2016年3月現在)を統合するプライベートボイスクラウド(Bell CloudR)として日々のコンタクトセンターサービスを安定的に高品質に運用しています。

このように今なお進化をし続けているコンタクトセンターの音声基盤。ベルシステム24では、最適な顧客対応の実現と企業経営に確かに貢献する理想のコンタクトセンター実現のために、先進のテクノロジーの研究と実装に取り組み続けています。

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